LCD SOUNDSYSTEM/AMERICAN DREAMLCDサウンドシステムの 再結成アルバム

ジェイムス・マーフィ率いる
LCDサウンドシステムの
再結成アルバムが届いた。
ボウイの遺作「ブラックスター」に
ゲスト・ドラマーとして参加した
ジェイムス・マーフィだが
ボウイのアドバイスにより
LCDサウンドシステムを
再始動させることに。

トーキング・ヘッズの
「リメイン・イン・ライト
1980年」と
ポップ・グループの
「マス・マーダー1980年」
で頂点を極めた
ダンス系ポスト・パンクだが
それから25年後の2005年
LCDサウンドシステムは
ダンス系ポスト・パンクの
新局面を見せ世界中を驚かせた。

再結成アルバムも
基本的なサウンドは変わらない。
でも歌詞は以前より深みを増した。
なにせジェイムス・マーフィが
歌詞作りで目指すレベルは
レナード・コーエンや
ルー・リードなのだから。
その2人のことをうたった
「コール・ザ・ポリス」が
素晴らしい。

この再結成アルバムは
英MOJO誌とUNCUT誌
両誌の2017年ベストアルバム
1位に選ばれてる。

image
LCD SOUNDSYSTEM/AMERICAN DREAM (2 LP SET)
SONY :88985456111 (2017 US)

BAXTER DURY/PRINCE OF TEARS バクスター・デュリーの5枚目のアルバム

イアン・デュリーの
「ニュー・ブーツ&パンティーズ」
デラックス・ヴァージョン
(4枚組CD)の再発日に
息子のバクスター・デュリーも
5枚目のアルバムをリリースした。
そもそも
「ニュー・ブーツ&パンティーズ」の
ジャケットに写っていたあの男の子こそ
当時5歳のバクスター・デュリー
なのだ。

image

アンニュイな男性歌手ほど
気持ち悪いものはない。
例外はモリッシーと
セルジュ・ゲンズブールくらいなもの。
バクスター・デュリーも
100%アンニュイな男性歌手だが
数少ない「例外」に入れていいと思う。

新作アルバムはいつものように
バクスターのモノローグな歌と
女性コーラスの掛け合いで
進んでいくのだが
これなど死ぬちょっと前の
ゲンズブールのスタイル
そんなことが関係しているのだろうか
バクスター・デュリーは
本国イギリスより
フランスで人気が高い。
来年の春はフランスの都市9か所を
ツアーするらしい。

image
BAXTER DURY/PRINCE OF TEARS (LP)
HEAVENLY : PIASL101LP (2017 UK)

DIRTY PROJECTORS 4年ぶりの新作

「ダーティ・プロジェクター」は
デイブ・ロングストレス
(ブルックリン出身)の
ソロ・プロジェクト。
4年ぶりの新作
ジェイムス・ブレイクの
最新作にも通ずる
アンビエント・フォーク。
アルバム3枚しか出していない
ジェイムス・ブレイクが
国際フォーラムAを
満杯にしたって聞いて
ちょっと驚いたけれど
日本の20代から30代の
若い人達の間で
アンビエント・フォークは
大人気なんだね。

image
DIRTY PROJECTORS/SELF TITLED (2 LP SET)
DOMONO :WIGLP325 (EU 2017)

SAM SMITH/THE THRILL OF IT ALL サム・スミス3年半ぶりのセカンド・アルバムが完成

サム・スミスの
セカンド・アルバム
やっと完成した。
グラミーのスピーチで
ゲイをカミングアウトし
重しが取れたせいだろうか
ジェンダーを超越した
歌う精霊サム・スミス
ここにありといった印象。

老けては見えるけれど
まだ25歳の若者
失恋の痛手からアルバム制作は
なかなか進まなかったらしい。
というわけで16曲中
おかあさんのことを歌った曲
1曲を除き
ずらり失恋の歌が並ぶことに。
ほのかなラグジュアリー感と
オーガニック・ソウルが心地よい
今様傑作トーチソング集の誕生。

image
SAM SMITH/THE THRILL OF IT ALL (CD)
CAPITOL UNIVERSAL : UICC 10034 (2017 JP)

BECK/COLORS ベックの3年ぶりの新作「カラーズ」

2014年
グラミー賞最優秀アルバムに
輝いた「モーニング・フェイズ」に
続くベックの新作
揺り戻しというか
前作の幽玄の世界から
ヒップン&ロックへ
スイッチ・バック。
キャリア十分のマエストロなのに
アルバムからは
昨日デビューしたての
新人のような瑞々しさが溢れ出る。

image
BECK/COLORS (LP)
CAPITOL UNIVERSAL : B002678501 (US 2017)

STEVE MILLER BAND/ULTIMATE HITS スティーブ・ミラーの2枚組集大成ベストが素晴らしい

今月74歳の誕生日を迎えた
スティーブ・ミラー
2枚組集大成ベスト・アルバム
最高のリマスタリングで発売された。
スティーブ・ミラーのことは
十分すぎるくらい知り尽くしていると
思っていたけれど
こんな絶妙な曲並びで
聞かせられると
ハートの焼けぼっくりは
瞬く間に燃え上がる。

スティーブ・ミラーの
お父さん(医師)が
熱狂的ブルース・ファンだったので
ダラス(テキサス)の自宅には
ショーを終えたブルースや
ジャズのミュージシャン達が
毎晩のように遊びに訪れたらしい。
アルバムはその時
ホーム・レコーディングされた
とっておきの1曲で幕を開ける。
その1曲とは
ギターの神様
レス・ポールを前に
臆することなく絶唱する
5歳のスティーブ・ミラー。
レス・ポールに
「すごくいい声してるよ
ずっと歌い続けるんだよ」と
励まされる部分も
ちゃんと聞こえる。
あれから68年経って
レス・ポールのコメントは
まったくもって的を
得たものだったことを
この2枚組ベスト・アルバムは
見事に証明してみせた。

image
STEVE MILLER BAND/UNTIMATE HITS (2 CD SET)
CAPITOL UNIVERSAL:B0026749-02 (2017 US)