英国からリトル・フィートの
CD2枚組オフィッシャル・ブートが
発売された。
CD1は
「ディキシー・チッキン 1973年」が
発売された直後の、
CD2は
「アメイジング 1974年」が
発売された直後のどちらも
NY州ロング・アイランドの
ラジオ局でのスタジオ・ライブ。
CD2の方は40年ほど前に
LP盤でブートが出回ったが
CD1は初めて聞く音源で
これが素晴らしい。
「ディキシー・チッキン 1973年」が
出来上がったころ
リーダーのローウェル・ジョージは
「はっぴいえんど」のロス録音で
ギターを弾いたのだが
ローウェル・ジョージの放つ
強烈なオーラに「はっぴいえんど」の
4人はノックアウト状態だったという。
確かにCD1を聞くと
途中のインタビュー等
ロスっ子らしいフレンドリーさは
見せるものの
いざ演奏が始まった途端
NYっ子相手に
「いま俺たちよりクールな
カリフォルニア・バンドがあったら
言ってみろよ」とでも言いたげな
挑発的な演奏を繰り広げる。
また曲のクオリティでは
たぶんリトル・フィートの
アルバムの中で一番なのに
ミキシングとカッティングの悪さで
いまいち評価の低い
セカンド・アルバム
「セイリン・シューズ 1972年」。
CD1には
その「セイリン・シューズ」から
6曲が収められているのだが
これが生々しくてぶっとい
ブルース・ロックに変貌。
それにしても
ローウェル・ジョージが
生きていた頃の
リトル・フィートの曲って
どれも創意工夫と
ミュージシャンシップの固まりで
まるでアメリカーナのフィルターを
通した「ホワイト・アルバム」
みたいだ。
LITTLE FEAT/ON YOUR WAY DOWN (2 CD SET)
FMIC:2014707 (2014 UK)