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CORNELIUS/MELLOW WAVES コーネリアスの新作「メロー・ウェイブス」

小山田圭吾は
日本語の響き方ひとつで
音楽は激変するんだってことを
よく知ってる。
新作「メロー・ウェイブス
アルバム全編
創意工夫で破裂寸前だが
最終的には
清涼感と多幸感で聞き手を満たす
コーネリアス・マジックは
この日本語の響き方がポイントね。
小山田圭吾のチャーミングな天分が
最高レベルまで達した
この新作ぜひ聞いてみて。

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CORNELIUS/MELLOW WAVES (CD)
WARNER MUSIC JAPAN : WPCL 12660 (JP 2017)

RANDY NEWMAN/DARK MATTER ランディ・ニューマンのダーク・マター

ジャングルでライオンに怯えて
暮らすより自由の国アメリカに
渡った方が幸せだろ?
だったらせっせと漕ぐんだ黒人ども!
と歌われる「セイル・アウェイ」を
ジョークではなく本心で
考えてしまうのが
ドナルド・トランプ。
楽しみにしていた
「トランプのオチンチン」って
歌は結局アルバムからは
オミットされちゃったんだね
残念。
その代わりに1年前に
ユーチューブにアップされた
「プーチン」ソングで
お茶を濁したって感じかな。
でもランディ・ニューマン
過去のアルバムに出てきた
主種雑多な「アメリカ人像」を
点でつないでいけば
トランプは完成するし
まーいーか。

アルバムのハイライトは
8分を超える大作「偉大なる論争」
アルバムの1曲目に入っている。
1つ1つの英単語は中学生でも
わかるレベルなのだが
話の展開やワープ具合が複雑なので
ピーターパンのお客様に
手伝ってもらい
じっくり読み解くしかない。
(ランディのスタジオ新録音で
日本盤が出ないのは今回が初
当然和訳付ライナーなし)

大好きなテレビ・ドラマ
「名探偵モンク」のテーマソング
「外はジャングル」も
初録音されている。
強迫性障害の探偵「モンク」が
世の中から日々感じているストレスを
10年前は大笑いできた視聴者。
でも現代はその視聴者を
取り巻くストレスがモンクを
笑っていられないレベルにまで
上昇している。
なんせ5軒に1人は
「モンク」が居るって時代だもの。
今ランディ・ニューマンが
この曲を収録した理由はそこ。

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RANDY NEWMAN/DARK MATTER (LP)
NONESUCH WARNER :558563-1 (2017 US)

B 52’sも紙ジャケ化だって

紙ジャケ再発も大物が出尽くし
この2~3年は重箱の隅を
ほじくる感じのリリースが
続いているが
どっこいB52’s を忘れちゃいけない。
パンク/ニューウェーブと言えば
ロンドン~ニューヨークあたりから
デビューするのが定石だった時代に
アメリカ南部ジョージアの
田舎町アセンズから
スーパー・ハイプなB52’s が
登場し世界中を驚かせた。
当時の音楽界で世界一の目利きといえば
アイランド・レコードの社長
クリス・ブラックウェル。
クリス自らがプロデュースした
B52’s のファースト・アルバムは
(1979年)はディーボや
トーキング・ヘッズに続く
アート系ニューウェイブの新人として
大いにもてはやされた。
日本だとYMOや立花ハジメが
彼らの大ファンとして有名だけれど
ラジオでB52’s の初ヒット曲
「ロック・ロブスター」を聴いた
ジョン・レノンは
ケイトとシンディの発声に
「やっと時代がヨーコに
追いついたね」とのたまったとか。
ヨーコの
あの
「ドンウォリキョーコ
あ~~え~~う~~~」だよね。

PS
初めて動くB52’s を
ユーチューブを見たら
ディーボをバックにした
パフィーみたいだった。

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B 52’s/6 CARDBOARD SLEEVE REISSUES (CD)
ISLAND/WARNER BROTHERS UNIVERSAL MUSIC JAPAN :UICY 78472/7 (JP 2017)

NICK HAYWARD/WOODLAND ECHOES ニック・ヘイワード19年ぶりのソロ・アルバム

ニック・ヘイワードの
久々の新譜が届いた。
ヘア・カット・ワン・ハンドレッド時代
から変わらないハイセンスな
ニック流ポップン・ロック・
ミュージックが大好き。
どんなシリアスなテーマでも
決して重くならないのが
ポップン・ロック・ミュージック。
その頂点にいるのは
ポール・マッカートニーだが
ビートルズ時代に負けない
名曲を作ろうとするあまり
重く沈んでしまった
現在のポールに比べ
ニック・ヘイワードの
なんと軽やかなことよ。
たぶんニックには
自分の音楽に対する
はっきりとしたヴィジョンが
あるんだと思う。

PS
下のユーチューブ見てよ。
一見若々しく見える
ニック(56歳)だけれど
間違いなく「ニュー・ヘア」だね。
ちょっと!プール・シーンは危険ですよ!

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NICK HEYWARD/WOODLAND ECHOES (LP)
GLADSOME HAWK RECORDS:GHAWKV001 (2017 UK)

CANNED HEAT CARDBOARD SLEEVE CD REISSUES キャンド・ヒートの名作が紙ジャケ化

1960年代のアメリカは
ブルース・ロック・バンド花盛り。
時代が時代なので
ドラッギーでサイケデリックな
バンドが大部分だったが
キャンド・ヒートはきわめて正統派。
東のポール・バターフィールドに
西のキャンド・ヒート?
ブルース講座的生真面目さが味だった
ポール・バターフィールドに対して
本格的だが西海岸的緩さが
たまらないキャンド・ヒート。

リバティ・レコード時代
(1967年から1973年)の
キャンド・ヒートのアルバムが
紙ジャケ化された。
外れのアルバムは無いね。
ザ・ベアことボーカルの
ボブ・ハイトがバンドの顔だが
エリック・クラプトンや
ピーター・グリーンが
「彼こそ最高の
白人ブルース・ギタリスト」と
称えたギター&ボーカルの
アラン・ウィルソン
(1970年死去)を
忘れちゃいけない。
アランが在籍してた
初期4枚のアルバムは完璧。

PS
映画ウッドストックで
印象的に使われた
キャンド・ヒート最大のヒット曲
「ゴーイン・アップ・ザ・カントリー」
だけどずっとボブ・ハイトが
ボーカルだと思い込んでた。
実はアラン・ウィルソンだったんだね。

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CANNED HEAT/SELF TITLED THEIR FIRST-WITH MEMPHIS HEAT (10 CD ITEMS)
LIBERTY/POLYDOR : UICY 78381-78392 (JP 2017)

CLAUDE FRANCOIS/SUPER HITS VOL 1 & VOL 2 クロード・フランソワのフランス・フィリップス時代のベスト盤

フランス・ギャルが
10代の「すべて」を捧げた
クロード・フランソワ
彼のフィリップス・レコード時代の
ベスト盤VOL・1と
VOL・2を手に入れた。

クロード・フランソワと言っても
映画「最後のマイウェイ」が
評判になる前は日本ではほぼ無名。
というのも
フランスでは大スターだった
クロード・フランソワも
日本ではフランス・ギャルの
「夢見るシャンソン人形 1965年」の
シングル盤B面に収録された
「ドナドナ」1曲しか
紹介されなかったんだもの。
1960年代の日本ビクターの
男性ディレクター達は
フランスでいくら人気があっても
男性歌手は黙殺。
シルビィ・ヴァルタンの旦那で
当時のフランスで
クロード・フランソワ以上の
人気を誇っていた
ジョニー・アリディーでさえ
無視され続けてた。
というわけで
フランスで初めての
歌って踊れるポップスター
クロード・フランソワの
絶大な人気ぶりは
映画「最後のマイウェイ」で
チェックしてね。

今回ご紹介する
このベスト盤4枚分のLP盤に
収められたほとんどの曲は
イギリスやアメリカの
ポップ・チューンにクロードが
オリジナルのフランス語の歌詞を付け
カヴァ・ヒットさせたもの。
初ヒット「ベル・ベル・ベル」も
エヴァリー・ブラザーズの
「ガールズ・ガールズ・ガールズ」
ビートルズの「抱きしめたい」も
入ってる。

クロード・フランソワの
大ヒット「いつものように」は
逆にフランク・シナトラが
「マイウェイ」としてカヴァした。
実は「いつものように」の出だし部分は
「パクリ」で原曲は1965年の
イタリア・サンレモ音楽祭で
2位のなったウィルマ・ゴイチの
「花咲く丘に涙して」
名曲は再構築され続ける運命って
ことだろうけれどもそれ以上に
ミュージック・ビジネスマンとしての
クロード・フランソワのタフさに感銘。

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CLAUDE FRANCOIS/SUPER HITS VOL 1 & 2 (2 LP SET X 2)
PHILIPS : 6680 260/6680 270 (FR 1973/1974)