ニック・ドレイクのお姉さん
ガブリエルが編集したニックの
メモラビリア本が出版された。
ページをめくるたびに
今もニックの記憶の残る
タンワース・イン・アーデンの
自宅のひとつひとつの部屋を
ガブリエルの案内で
覗かせてもらっている気分に。
幼少期を過ごしたビルマで撮られた
家族写真、
小学校時代のニックは
おばあさんや両親に
78回転や45回転レコードを
買ってもらっていたのだが
その感想を書き綴った手帳、
生前は決して売れることの無かった
3枚のアルバムの雑誌広告やレヴュー、
ニック自身による美しい草書体の
歌詞の束、
そしてあの一度見たら忘れられない
「ピンク・ムーン」の
ジャケットの原画
( byマイケル・トレヴィシック)、
極め付きはニックが自殺した
1974年11月25日当日分を
含むニックのお父さんロドニーの
日記。
ニックの熱心なファンなら
最初の数ページ目に出てくる
写真の数々
「ファイブ・リーヴス・レフト」を
発売した頃の自信と希望に溢れた
ニックの瞳に出会い居たたまれず
本を閉じてしまうかもしれない、
だが同時に
勇気をもってこの本を
出版することを決意したガブリエルに
ありがとうと言いたくなるだろう。
NICK DRAKE/REMEMBERED FOR A WHILE (443 PAGE HARDCOVER BOOK)
LITTLE BROWN :9780316340625 (2014 UK)