ラフ・トレード・レコードから
1988年に発売された
ルシンダ・ウィリアムスの名作アルバムが
ボーナス・ライブCD付(1989年オランダ)で
再発された。
ルシンダの音楽ってちょっと聴くと
ごくごく普通のブルース・テイストの
カントリー・ミュージック。
ルシンダの音楽が特別なのは
幼少から十代までを過ごした
アメリカ深南部(ルイジアナやテキサス)や
父スティーヴ・ウィリアムス
(クリントン大統領の就任式で詩を朗読)
の仕事の関係で移り住んだメキシコの
土地の磁力が
今もルシンダの体の中に蓄電され
素敵な輝きを発しているから。
ジョン・レノンが
どれだけニューヨークに長く住もうとも
荒っぽい港町リバプールの磁力を
決して失わなかったように。
もちろんジョニ・ミッチェルから
神経過敏なところを取り去ったような
シンプルでリアルな歌詞の素晴らしさ
あってのことだけれども。
LUCINDA WILLIAMS/SELF TITLED (2 CD SET)
ROUGH TRADE US/LUCINDA WILLIAMS MUSIC : ROUGH 47 (US 1988/2014)