RUFUS WAINWRIGHT/FOLKOCRACY ルファス・ウェインライト流フォーク・ミュージック・アルバム

ルファス・ウェインライト
フォーク界のレジェンド
ラウドン・ウェインライト3世と
ケイト・マッガリグルの息子。
言ってみれば
フォーク界のサラブレッド。
しかしルファスは
フォーク・ミュージック界に
組み込まれることを拒絶し
ロックを主体に
ジュディ・ガーランドや
シェークスピアのソネットまで
ジャンルにこだわらない音楽活動を
続けてきた。

結婚し娘も生まれ
来月50歳の誕生日を
迎えるルファス・ウェインライトに
何かしら心境の変化が
あったのだろうか
突然オール・フォーク・アルバムが
発売された。

プロテスト・ソングの側面も持つ
フォーク・ミュージック
その意味で取り上げられたのは
ハワイの先住民族の
アメリカ合衆国へのアンチを
歌った「カウラナ・ナ・プア」や
ヴァン・ダイク・パークスの
「ブラック・ゴールド」や
ルファスの代表曲
「ゴーイング・トゥー・
ザ・タウン」など。
しかしアルバムの主眼は
ヒューマン・ソングとしての
フォーク・ミュージックだと思う。
シューベルトの「夜と夢」や
ママス&パパスの「12時30分」
を取り上げた理由はそこだろう。

豪華なゲスト・ヴォーカリストを
ざっと挙げると
デヴィッド・バーン
チャカ・カーン
ジョン・レジェンド(!)
シェリル・クロウ
アノーニ(アントニー)
ブランディー・カーライル他
参加したミュージシャン全てが
25年間のルファスの
音楽家としての活動や姿勢
その他もろもろに賛辞を
送っているのがアルバムの
隅々から感じられる。
ベストトラック?
「愚問です」
と答えられる幸せ。

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RUFUS WAINWRIGHT/FOLKOCRACY (2 LP SET)
BMG:538848861 (USA 2023)

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