昔クリスマス時期によくあった
ファンクラブ向けの
ノベルティー商品みたいなものだが
ビーチボーイズ・マニアにとっては
ブライアン自らピアノを
弾いてるってだけで
教祖様の御宣託にも似た
意味合いを持つアルバムね。
「神のみぞ知る」でスタートし
「良き振動」で終るというのも
何か出来すぎだし。
マニア向けだと思うのは
その選曲にも表れている。
アルバム「オランダ」に
付録として付いてきたシングル盤
ブライアンのおとぎ話
「ヴァーノン山と小道」の
メインテーマとか
（KIRINJIがパクッ）
最近ではブライアンが書いた
最も素晴らしい曲ベスト５に
入るようになった
「TILL I DIE」とか。
コードの魔術師
ブライアン・ウィルソンだが
このピアノ・アルバムを聞いて
複雑なコード・チェンジに見えた
「グッド・バイブレーション」
より「フレンズ」など
さほど有名でない曲のほうが
コード遊びは凝ってたことが
よくわかった。
ピアノはスタンウェイでも
ベーゼンドルファーでもなく
我らがヤマハが使われているのだが
そのくぐもった響きはまるで
ブライアンの自宅に招かれ
ブライアンの弾く
アップライト・ピアノを
聴いているがごとし。
