新生キリンジもこれが4作目。
聞き手の集中力を考え
収録時間は42分以内に
抑えられている。
リミックスも見事で
サウンドの熟成度は驚くほど高い。
新生キリンジは
新メンバーの音楽的キャリアを尊重し
「バンド」ならではの
アンサンブルに重きを置いた音楽を
追及して来た。
がここにきて堀込高樹の想い描く
音楽ヴィジョンは
新たな次元に突入したようで
メンバー達はそれを実現するため
「駒」に徹することに決めたみたい。
アルバム前半は
2人のラッパーの参加などもあり
アップデートな曲が並ぶ。
アルバム後半は
落ち着いたトーンにかわり
古くからのキリンジ・ファンを
安堵させてくれる。
特に9曲目の「隣で寝ている人」を
聞いたキリンジ・ファンは泣くね。
そこには
あの「ドリフター」の
高らかなる宣言の
幸せなる結末があるから。
KIRINJI/CHERISH (CD)
VERVE/UNIVERSAL MUSIC JAPAN:UCCJ9219 & UCCJ 2170 (JP 2019)