カーラ・ブルーニ(仏)の新作は
デヴィッド・フォスター
プロデュースのすべて英語詞の
カバー・アルバム。
カーラのアルバムはハズレが無い。
これまで出した5枚のアルバムは
すべて90点以上の出来だと思う。
デペッシュ・モードの難曲
「エンジョイ・ザ・サイレンス」で
アルバムをスタートさせてるので
挑戦的なアルバムを
イメージしてしまうが
アルバム全体のトーンは
いつも以上に
オーセンティックで
古風な落着いた表情。
収録された新旧の名曲を
挙げていくと
「ジミー・ジャズ」(クラッシュ)
「ミス・ユー」(ストーンズ)
「地獄のハイウェイ」(ACDC)
「パーフェクト・デイ」(ルー・リード)
「ザ・ウィナー」(アバ)等々。
アルバムのハイライトは
やはり「ムーン・リバー」だろう。
オードリー・ヘップバーンの
オリジナルは別格として
あまたあるカバーのなかで
カーラのヴァージョンは
間違いなく最上位にランク・イン。
カーラの歌は嫌味の無い
今どきのパリのラグジュアリーを
感じさせてくれる。
NYアッパーイーストから
マレの窓辺へワープ?
カーラ自身による
1曲ごとのコメントもいい。
「パーフェクト・デイ」について・・
『こんなランドマーク的な曲に
対して私に何ができるというの?
私はルー・リードの
オリジナルより軽い
パリの石畳の道を歩く
ワルツのようにしてみたの』
CARLA BRUNI/FRENCH TOUCH (CD)
VERVE UNIVERSAL : UCCU1556 (JP 2017)