自分がリーダーだった
リトル・フィートから
まさかの脱退
すぐにソロ・アルバムを
発表しツアーに出た
ローウェル・ジョージだったが
ツアー途中ヴァージニア州
アーリントンのホテルの部屋で
心臓麻痺で死亡、
1979年6月29日のことだ。
インターネットのない時代なのに
亡くなった翌日には
その悲報はピーターパンにも
届いた。
あれから36年
ローウェル・ジョージが亡くなる
3日前ニューヨークのラジオ局に
残したライブ音源が化された。
この音源の正式(?)発売を
心から待っていた。
亡くなる2週間前に出た
ソロ・アルバムがライブで
どんな風に再現されていたのか
ずっと知りたかったからだ。
新バンドを組んで日も経っていないので
リトルフィートのような
完璧なアンサンブルを期待するのは
無理というものだが
バンドのメンバー全員が
ローウェル・ジョージの
音楽家魂に惚れ込んでいるのが
よくわかり嬉しい。
ソロ・アルバムからは
アン・ピーブルズのカバー
「キャント・スタンド・
ザ・レイン」など5曲演っている。
リトル・フィートを辞めた直後の
インタビューでローウェルは
「リトル・フィートが成功するに従い
ライブ会場が大きくなり
声を張り上げて
歌い続けなければならず
それが苦痛だった」と語っていた。
「ホワット・ドゥ・ユー・ウォント・
ザ・ガール・トゥ・ドゥ
(アラン・トゥーサン)」等を
聞くとそのローウェルの願いは
叶えられたのだなと思う。
PS
亡くなる前日6月28日の
本当のラスト・ライブも
素晴らしいですよ。
このライブはあの
「ウェイティング・フォー・
コロンブス」をライブ録音した
ワシントンDCの
リスナー・オーディトリアムで
録られているのですが
今回もオーディエンス熱い!
幼いイナラ・ジョージが自宅で
ローウェルにおしゃべりした
「私の好きな20億の事柄」も
こちらには入っています。
この曲はローウェルの甘美な
ヴォーカルが聞けるという意味で
「ロング・ディスタント・ラブ」
並みに素敵です。
LOWELL GEORGE/THE LAST TOUR (CD)
LASER MEDIA :LM2161 (2015 EU)