レディオヘッドの
トム・ヨークと
ジョニー・グリーンウッドが
サンズ・オブ・ケメットの
トム・スキナーと結成した
3人組のザ・スマイル。
前評判は
「久々のロック・アルバム!」
だったのだが
実際のサウンドは
最近のレディオヘッドと
さほど変わりなかった。
乱暴な言い方になるが
トム・ヨークと
ジョニー・グリーンウッドは
ビートルズでいえば
ジョンとポールのような存在。
ジョージ抜きのビートルズを
目指したわけ?
ある意味そうとも言える。
英国には3人組のバンドが
驚くほど多い。
クリームにジミヘン
ポリスにジャム
渋い所で
エドガー・ブロートン・バンド
ETC。
部品が欠けたような
3人組のバンドをあえて選ぶ
理由とは?
それは3人組バンドならではの
「シンプル・自由・緊張感」が
何物にも代えがたいからだ。
ひとつの例を挙げると
ジョン・レノンの
あの「ジョンの魂」は
リンゴのドラムと
クラウス・ブアマンのベースと
ジョンのギターとピアノの
3人だけで録音された。
当時「アビー・ロード」の
揺り戻し&腑抜け感に
不満のビートルズ・ファンを
覚醒させたのが
「シンプル・自由・緊張感」の
「ジョンの魂」だった。
ザ・スマイルが
あえて3人組を選んだ理由を
大いなる邪推を込めて
書いてみたが
これから出てくる
彼らのインタビューで
その点が語られるといいな。
THE SMILE/A LIGHT FOR ATTRACTING ATTENTION (2 LP SET)
XL RECORDINGS:XL1196LP(2022 EU)