6年ぶりの七尾旅人の新作
「ストレー・ドッグス」。
東北大震災
その後の放射能禍を
歌った前作が
強烈だったせいか
聞き始めはちょっと
物足りなさを感じる。
でも5曲目の
「月の上のデヴィッド・ボウイ」で
(スターマン死して
月に帰るってことかな)
ギアが入り9曲目の
「きみはうつくしい」で
ハイライトを迎える。
デビュー20周年記念アルバム
という触れ込みだが
七尾旅人自身の
人生総括の意味合いが強い。
自分が父親になり
湧き上がった息子に
対する無条件な愛は
「きみはうつくしい」で
人生応援歌の形をとり
シンプルに表現されている。
時間をさかのぼり
ヒッピーだった自分の親
正確に言うと父親に対する
複雑な思いを歌にした
「リービング・ヘヴン」に
泣けた。
PS
「月の上のデヴィッド・ボウイ」の
歌詞の一部に
「スケアリー・モンスターズ」が
出てくるのだが
そのアルバムのプロデューサー
トニー・ヴィスコンティが
昨日ユーチューブで公開された
「アメーバ・ミュージックで
何を選ぶか?」で
ボウイのアルバムの中で
「スケアリー・モンスターズ」が
1番好きだと語っている。
ビートルズやTレックス
グリン・ジョーンズや
ベルベット・アンダーグラウンドの
面白いエピソードも聞ける。
最高なのは
「時計仕掛けのオレンジ」の
サントラを手がけた
ウォルター・カーロス
(後に性転換して
ウェンディに改名)のくだり。