1972年の冬
このセカンド・アルバムの日本盤解説書いてる
長門芳郎さんの荻窪のアパートで
ボビー・チャールズのファースト・アルバム(1972年)を
聞かせてもらった。
早速輸入盤を仙台に買って帰り
ピーターパンで流したときの
お客さまの感激の表情が今も忘れられない。
***
1974年に録音されながら
何故かお蔵入りしたベアーズビルからの
セカンドアルバムが遂に出た。
たった一週間しか録音時間が
取れなかったせいだろうか、
ボビー・チャールズの歌と演奏がシックリ来ない。
「なんたって曲がいいんだ」と
語られてきたファースト・アルバム。
確かにそうなのだが、
実はその本当の素晴らしさは
南部人ボビー・チャールズの
「ゆったりした時間感覚」を
アルバムに封じ込めることが出来たからなんだと思う。
皮肉にもこのセカンド・アルバムがその証明をしてくれた。
とはいうものの
このボビー・チャールズの黄金の声の魔力は
セカンド・アルバムの様々な欠点を
いとも簡単に消し去っていまうのだった。
BOBBY CHARLES/BETTER DAYS (CD)
BEARSVILLE VICTOR : VICP 75033 (JP 2011)