THE H8FUL EIGHT タランティーノの新作映画「ヘイトフル・エイト」

現在公開中の
ヘイトフル・エイト」で
エンニオ・モリコーネ(87歳)が
今年のアカデミー最優秀サントラ賞を
受賞した。
70ミリの特大スクリーン上に
「7人の侍」並みに
大量の血しぶきが舞い生首が飛びかう
スプラッター・ウェスタン映画だが
欧米人の感覚では「喜劇」のジャンルに
入ると思う。
「ヘイトフル・エイト」
「8人の悪人たち」のタイトル通り
善人は1人も登場してこない。
が悪人とは言っても
食えない8人の輩くらいの感じだ。
芥川龍之介の「くもの糸」で
下から登ってくる罪人たちを
「来るな!」と言って
足で蹴落とすくらいの悪人度。
タランティーノの良さって
映画のキャラクター達の中に
「一寸の虫にも五分の魂」を
残しておくところだが
新作はその辺がより強調されている。
トリックスター的存在の
サミュエル・L・ジャクソンが
物語の芯をしっかり支えているので
3時間の長尺でも退屈しない。
退屈しないどころか
映画の後半に差し掛かると
もっと見ていたいという気持ちが
募り始めるのだから
サスペンス映画として超一流。

肝心のエンニオ・モリコーネの
サントラだが
タランティーノからの仕事の依頼に
エンニオ・モリコーネは
「いつものあんたの映画のように
既存のロック曲を適当に
散りばめればいいだろ」と
最初は乗り気じゃなかったらしい。
でも「夕日のガンマン」の
熱狂的ファンのタランティーノ
エンニオ・モリコーネ>
マカロニ・ウェスタンにこだわり
エンニオ・モリコーネの
書き下ろ曲を懇願し続けた。
仕上がった「ゴジラ」並みの
迫力のメインテーマ曲を聞き
感激するタランティーノに
エンニオ・モリコーネが放った一言
「『遊星からの物体X』の時の
没曲だけどね」。

PS

ジャック・ホワイトの
サード・マン・レコードから出た
限定2枚組アナログ盤のジャケットには
血しぶきが浮き彫り状態で付着。

ラストシーンのリンカーンの手紙を
読むくだりは
ドナルド・トランプ支持者への
痛烈な一発
まあドナルド・トランプの支持者は
タランティーノの映画なんて
死んでも見ないだろうけどね。

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THE H8FUL EIGHT/ENNIO MORRICONE (2 LP SET)
Third Man Records:0813547022516 (2016 US)